アメリカの学校〜高校の授業は選択&単位制!具体的な授業例も紹介!
こんにちは、高校時代をアメリカで過ごしたSherriです。
今回は、アメリカの高校の授業の仕組みについて書きたいと思います。
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アメリカの高校は単位制
アメリカの高校は、日本の大学と似ていて単位制です。単位制では、各科目にその授業を履修すると得られる単位が定められており、卒業までに一定の単位を取得することが卒業要件となります。卒業までに必要な単位が決まっており、それを全て取得すると卒業することができるというわけです。
例えば、数学16単位が卒業要件だとすると、卒業までにその数だけ数学の授業で単位を取得する必要があります。
必須単位は数学・英語・理科・社会の基本単位の他、Driver Educationという自動車免許取得の授業なども入っており、アメリカらしいライナップでした。
また、その他に「選択科目」の単位数も定められており、これは音楽でも美術でも技術でも何でも良いのですが、選択科目から単位を取得する必要がありました。
単位制の場合、いくら出席率が良くても必要単位を取得できなければ卒業することができません。自分で責任をもって授業を履修していく必要があります。
また、学年についても日本ほど厳密に分けられているわけではなく、一つの授業に全学年の生徒がいることも珍しくありません。授業は基本的に学年単位ではなく、あくまで必要単位をもとに履修するからです。
授業選択を補助してくれるカウンセラーがいる
自分で必要単位を把握しながら時間割を決めるのは大変そう…と思う方もいると思いますが、そこはしっかりサポート体制ができていました。
単位制なので担任はいませんが、一人一人に時間割作成をサポートしてくれるカウンセラーさんがつきます。
学期ごとにそのカウンセラーさんと相談して時間割を決めていきます。
基本的には必要単位についてはカウンセラーさんが把握していますから、しっかりと相談して授業を決めていけば、そして必須単位を落とさなければ、問題なく卒業することができます。
単位制のメリット
単位制は、自分で時間割を決めないといけないという大変さはあるものの、いろいろなメリットがあります。
自分の習熟度に合わせた授業がとれる
一番のメリットは自分の習熟度に合わせた授業がとれることでしょう。
例えば、数学の単位を一つとるのに、どの数学の授業でもOKなので、数学が得意な人は難しい数学の授業を、苦手な人は簡単な数学の授業をとれば良いわけです。
同じ学年でも習熟度には人によって違いがありますし、得意不得意も異なります。
自分の状況にあった授業が受講できるのは単位制の大きなメリットです。
自分が興味のある授業がとれる
こちらは、学校がどれくらい授業を提供しているかにもよりますが、単位制の場合「選択科目」のカテゴリーに入っている様々な授業の中から、自分の好きな面白い授業をとることができます。
私の場合は吹奏楽とプログラミングを受講しましたが、日本の学校であれば吹奏楽は部活でないと取り組めなかったり、プログラミングもそこまで深い内容をやらなかったり、そもそも提供されていなかったりすると思います。
その他にも、例えば「演劇」「フォトグラフィー」「彫刻」「エアロビクス」など、様々な授業が提供されていました。その中から、特に自分が興味のある授業を選べるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
やりたいことに集中できる
前項と関連しますが、単位制の場合、特に「選択科目」では自分が好きな分野の授業だけをとれば良いので、自分が本当に興味のある分野に集中して学習することができます。
例えば、「音楽」に興味があって「美術」に興味がなければ、選択科目は全て音楽関係のものをとればOKで、美術は一切受講しなくても大丈夫です。
私も美術や家庭科には興味がなかったのでその関連の授業は一切とりませんでした笑。
そのように、特に選択科目について、自分のやりたいことに集中できるのも単位制のメリットです。
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単位制のデメリット
メリットの多い単位制ですが、デメリットもあります。
自分で時間割を決めないといけない
これはメリットでありデメリットでもありますが、自分で自分のカリキュラムを決めるのは負担、難しいと感じる方もいると思います。
また、必須単位を取り損ねたらどうしようと心配になることもあるかもしれません。
自分にとって一番合う授業は何なのか?自分がやりたいことは何なのか?これをしっかり考える必要があり、面倒に感じる人もいるでしょう。
しかし、先述の通りカウンセラーさんもつくので、しっかり相談して決められたらベストな形には落ち着くと思います。
クラスはない
自分自身の独自の時間割があるため、日本のいわゆるクラスというものはありません。授業ごとにクラスの面子は入れ替わります。
なので、特定の人といつも一緒にいるというわけにはいきませんし、最初は仲の良い友人を作るのが難しい場合もあります。
また、クラス単位での修学旅行などもなく、人によっては物足りなさを感じるかもしれません。
楽な授業で済ませられる
自分の習熟度に合わせた授業をとれることと表裏一体ですが、逆に言うと自分にとって簡単な授業や楽な授業だけで済ませてしまうこともできます。
そうすると、せっかく学校に通っているのに学びが少なく、消化試合になってしまうかもしれません。正直それではもったいないですし、大学に進学する上でも不利になってしまいます。
そういった意味では、学校統一のカリキュラムがあってそれに沿って強制的に勉強させられれ方が良いという方もいるかもしれません。
ただし、先述の通りカウンセラーさんがつくので、そのあたりは気を配ってくれるとは思います。
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どんな授業があるの?
どんな授業があるかはもちろん学校によりますが、ここでは私の通っていたAdlai E. Stevenson High Schoolで提供されていた授業を紹介します。
ちなみに、Adlai E. Stevenson High Schoolの詳細についてはこちら:
理科・数学・英語・社会
まずは基本の4教科。日本では5教科ですが、アメリカではもちろん国語=英語なので、4教科です。
必須単位は、数学や英語の場合はひとくくりで「数学」「英語」の単位ですが、社会は細分化されていて、アメリカ史(American History)、世界史(World History)、政治(Government)、経済(Economics)のそれぞれが必修として定められていました。
また、例えば数学や英語は習熟度に合わせた履修が可能で、通常の高校レベルの授業からアメリカの大学レベルの授業であるAPクラスというものも提供されていました。
英語の授業も多様で、いわゆる日本の国語のような通常の英語授業の他に、スピーチや創作、ジャーナリズムの授業などもありました。
私は昔、作家になりたかったので創作の授業を受けました。授業では短編小説や詩を書きました。
外国語
スペイン語やフランス語など日本でも馴染み深い外国語の授業の他に、日本ではあまりみない言語としてはヘブライ語とラテン語の授業がありました。
私は英語学習でいっぱいいっぱいだったので、外国語は履修しませんでした。
体育
体育は、英語ではP.E.(physical education)といいます。
普通にスポーツをする体育だけでなく、エアロビクスの授業などが提供されていました。また、ちょっと変わったところでいうとライフガードも体育の単位として履修可能でした。
美術
美術は選択科目でしたので、履修は必須ではありませんでした。種類はかなり豊富で、フォトグラフフィー・彫刻・絵画・ジュエリー・3Dアニメーションなど多様で専門的な授業を受けることができました。
また、座学として美術史の授業もあります。
音楽
音楽も選択科目で、こちらもかなり専門性の高い授業が提供されていました。
日本の部活並みに活動する吹奏楽の授業や、オーケストラ、作曲、合唱、ギターなどの授業がありました。
私は音楽に興味があったので、吹奏楽は4年間(高校は4年制でした)受講し、その他に作曲についても学びました。
ちなみにアメリカの吹奏楽の詳細についてはこちら:
技術
技術分野では、プログラミングをかなり専門的に学ぶことができました。
私はプログラミングが好きだったので、選択単位の半分くらいはプログラミングの授業で取得しました。JAVAというプログラミング言語を習得することができました。
その他にエンジニアリング系の授業もありました。私の時はありませんでしたが、最近は動画編集の授業などもあるようです。
家庭科
栄養学や、衣服のデザインの授業が提供されていました。
その他
ビジネス
会計や起業などについての授業も提供されていました。
Driver Education
運転の授業がなんと必修科目でした。運転できないとどこにも行けないアメリカらしい授業ですね。
Health Education
健康に関する授業も必修でした。ここも日本と違うポイントですね。
ダンス
最近は日本の体育でもダンスをやるようですが、アメリカではそれ自体が一つの授業として提供されていました。
演劇
演劇もいくつかの授業がありました。日本では演劇といえば部活になると思いますが、授業で履修できるのは魅力ですね。
まとめ
今回はアメリカの高校の授業の仕組みである単位制をご紹介しました。
単位制の場合、自分で時間割を組まないといけないという面倒くささはあるものの、本当に自分が興味がある分野に集中でき、また、自分の習熟度に合わせた授業をとることができるので、学習環境としてはとても良いと思います。
ただし、その分、楽しようと思えば楽できてしまう部分もありますので、ある程度意識高く臨まないとせっかくの良い仕組みを活用できずに終わってしまうかもしれません。
アメリカで学校に行かれる方はぜひ参考にしてみてください^^
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